罪悪感

「指」の感想を少し。
一言で言えば微妙でした。
あまりに真希さんがウブに感じられて何処から野心が芽生えたのか判らなかったからです。
そのためか、彼女からずっと罪悪感を感じてました。
同性に抱かれた時も、見殺しにした時も、殺人を犯した時もです。
愛犬の瞳が気になって仕方が無かったのは、それが疚しさとなって自分を苛んだからです。
自分の罪が明るみに出た時、彼女は自分を殺して欲しいと懇願しました。
他人の死を礎に成し得た地位ならば相応の報いを受けるべきだという衝動的な行動だったと思います。
そして彼女は報道に電話をしました。
罪を告白する事による自殺を選んだのです。
警察に自首した時の彼女の晴れやかな表情は今まで背負っていた重荷からの解放だったに違いありません。
この物語は、地位を手に入れたい、金持ちになりたいという野心と、平凡に生きたいという一人の女性の相反する心の葛藤を表現したものだと思いました。
余談:
真希さんが真紅のドレスで挨拶をする最後のシーン。
彼女のとびきりの微笑を見ていて「DANCE DANCE DANCE」が頭の中で鳴り始めました。
その理由は謎です。