義経の妹

壇ノ浦の合戦は見所だらけでしたねー。
どの場面でも感想出来そうなのですが、やはり自分は能子姫について書こうと思います。

船の壁板を突き抜けて飛来する敵方の矢。
為す術もなくうろたえる女たち。
いつ流れ矢が中ってもおかしくない状況を回避させるために能子は必死に考えていた。
そして一計を思いつく。
自分を逃がすために兄が言伝て来た策、あれを使うしかない。
ただ、それをするためには自分が矢面に立たなければならない。
能子の顔が色を失う、ゴクリと喉が鳴った。
暫しの逡巡があった、そして能子の瞳に光が宿る。
「まじないをしとうございます。」
能子は時子に向かい凛とした口調で申し出た。
能子の提案に異を唱えるものは誰もいなかった。

あの場面の真希さんの演技に震えました。
めっちゃ、カッコよかったやん。
後をついて来てしまった主上に咄嗟に白い布をかぶせてしまう妹と、彼女の行動によって傍らに寄り添う童が主上である事に気づいてしまう兄、僅かの間なのにこちらの気持ちを持っていかれっぱなしでした。
いいなあ、ごっちん、すごいよ。
映画やドラマを楽しんでいる時、一歩離れた場所から観察してるもう一人の自分を感じます。
そいつ、真希さんの演技の時だけは不思議と現れないですね、亜弥さんの時は居るのに。
悔しいけど、絶賛しか出来ねえや。