夢をみた。

自分と亜弥さんは何故だか一緒に暮らしていた。
親父とお袋もそれが当たり前のように振舞っていた。
さらに何故だか、自分と彼女は修学旅行に出かけるための支度をしていた。
お互い向かい合ってスポーツバッグに着替えを詰め込んでいた。
彼女は薄手のものばかりをバッグに詰めていく。
それではあちらに着いてから寒かろうに…。
旅行先の見当もついていないのに自分はそんな事を思っていた。
やや厚手のジャケットを手に取った。
自分の分のジャケットは先ほど用意したばかりだった。
彼女のために、これは彼女が寒がった時に出してあげるつもりだった。
でも、彼女に種明かしをするつもりはない。
それを手渡された彼女の嬉しそうな表情だけ見られればそれでいい。
そんな事を考えながら支度を続けていた。
不思議な夢だった。