101回目のKISSレポ(一般視点)


これまでの亜弥さんがしてきたのは駆け抜けるライブだったと思います。
開演の幕が上がってからアンコールまで流れを乱さないように歌いきるのを目指していたような気がします。
それが一番大切なことで基本だからです。


今回は少し趣向を変えてきました。
歌の途中で流れを敢えて止めてみたりする、客席の反応を確かめつつ次の歌い出しを仕草で表す。
ヲタさんも音楽を止められたなら勝手にオドルこと出来ないですし。
それによって観客の意識はより一層ステージに集中されることになります。
亜弥さんに主導権を握られてしまうわけです。


亜弥さんとメロン記念日さんの「ドキラブ」競演が素晴らしかった、アカペラで歌ってくれたのです。
”このメンバーじゃないと出来ない事をやります。”
亜弥さんの言葉に「今まで一緒にステージを盛り立ててきた仲間だからこそ」というニュアンスが感じられ感動は一入でした。


メロン記念日さんが「夏男」を、亜弥さんが「赤いフリージア」を歌うという趣向もよかった。
4人で「夏男」ってすごい迫力です、メロンさんは亜弥さんよりもグラマラスなので一層そそられちゃいますし。
亜弥さんは題名通りの赤のドレスで丁寧に歌い上げていました。


今回新しい発見をしました、「青春宣誓」がとても良かった。
この楽曲がこんなに心地よく響くものだとは今まで気づきませんでした。
サビの部分など演奏に男性のコーラスが加わっているのかと錯覚するくらいでした。


今回のライブは無音にとことん拘った作りになっていたと思います。
アカペラの意味は無演奏、これもそうですね。
音楽が消えた瞬間、亜弥さんの歌が途切れた瞬間、という無音状態を巧妙に使っていました。
つまり余韻です、会場内に音叉の振動のように伝わる残留音が呼ぶ感動を目指したのでしょう。


これからの亜弥さんのライブは今回のアカペラのような趣向がより多く取り入れられていくと思います。
ライブに特化された他では味わえない演目です。
極端に楽曲のアレンジを変えてしまっても歌いこなせる亜弥さんならではの趣向ですし、そういった彼女を観たいというのは観客の願いでもありますから。