足りないもの
亜弥さんについて不満を漏らしてみる。
自分が勝手に感じているかなり贅沢なわだかまりだ。
わたしは彼女の歌に物足りなさを感じる事がある。
ばかなと思うだろう。
どんな楽曲でも無難にこなす彼女に物足りなさなど有りえない。
確かにそうだが…。
”無難にこなす”という点が気に入らないのだ。
どんな難しい楽曲も平然と歌い切ってしまうから、尖がったものが
感じられないのである。
荒々しさが欲しいのだ。
自分が亜弥さんのライバルと見なしている女性がふたりいる。
後藤真希、そしてソニン。
彼女たちはそれを持ちあわせていると思う。
会場が総立ちしてしまうような切り札となる迫力があると思う。
亜弥さんの楽曲にそれがないわけではない、断じてない。
それは感じ方の相違なのだと思う。
彼女の迫力は爆発的ではなくじわじわと余韻を伴って伝わるのだ。
「奇跡の香りダンス。」を例にしてみる。
ロックの王道をいく楽曲と全身を使った激しいダンス。
わたし的にこの曲が彼女の中で一番ハジケられると思っている。
ただこの楽曲にしても圧巻ではあるが、圧倒ではないと感じる。
圧倒が欲しいのだ。
世代を問わないアイドルの所以は彼女のこういった性質にも伺える。
自分の歌を聴きにきてくれたひとを気遣う余裕を常に見せる彼女だが
そんな余裕を作らせないような楽曲が必要だと思う。
自分だけの松浦亜弥を魅せて欲しいのだ。