プロ論

歌うという事について素人とプロはどう違うのか。
という事について考えてみる。


まず、単純に素人とプロの違いについて考えてみる。


おそらく、プロという概念は持続性なのだ。
ゴルフやボーリングのプロ試験に着目するとわかりやすい。


まず、規定のゲーム数がある。
合格の基準となるスコアが決められている。
受験者は、規定のゲーム数をこなす間、合格の基準となるスコアを
維持し続けなければ合格できない。


同じ事を繰り返し常に安定した結果を出し続けられるかどうか。
それがプロであるという事なのだ。


では、それを歌に当てはめたらどうだろうか。


カラオケに行く。
自分が選曲した楽曲を歌う。
自分的に今日は上手に歌えた。とか、今一歩だったとか思うわけだが、
そう思うこと自体が素人なのだろう。


歌うことのプロであるのなら、
ひとつの楽曲を何回歌っても同じように歌えなければならない。
観客は歌う都度入れ替わるのだ。


そういう歌い方を実現するためにはどうしたらよいか。


自分(素人)の場合、歌を気持ちよく歌いたいと思う。
演奏に身をゆだねて、自分の世界に入り込む。
それは、自分のために歌っているといえる。


プロの場合、歌を気持ちよく歌うという概念がないのではなかろうか。


ひとつの音、ひとつのフレーズをどう歌うかという設計図(例えば)
みたいなものを楽曲ごとに持っていてそれに沿って歌うのだ。
設計図をなぞって歌っているため、同じ楽曲を何回歌っても同じ効果が
望める。
観客が入れ替わっても同じ感動を与える事ができる。
自分のためでなく、観客に聴かせるための技術なのだ。


本当にそれが出来る歌手のことをアーティストというのだろう。


松浦亜弥しかり、
後藤真希しかり。
個人的には、ソニンもその域に達していると思っているが…。


以前のような可愛いだけのアイドルでは生き残れない。
アイドルとプロは同意ではないのだ。