オレンジデイズ −告白−


   神様にメッセージなんてない


   ぼくが君を音の闇の中から救う
   ぼくが君を音の闇の中から救う


頭の中が真っ白になってしまって、
彼女の事を守ってやりたいって気持ちだけが心の中に渦巻いていて。


なぐさめようとか、
励まそうとか、
上手に言おうとか、
そんな想いが入り込む隙間なんてどこにもなくて。


そんな時、自然に吐き出された言葉というのは、
思考を介さず、紡ぎ出された言葉というものは、
自分の”本当”のみで作られています。


そんな時の心情は、自分で意識していなくても、
彼女のために生命を賭けてもいいと感じてしまった瞬間なのです。


純度100%の衝動だからこそ、言葉は彼女の心に真っ直ぐ伝わり
沈みきった気持ちを奮い立たせる事が出来るのです。


彼女も答えなんか求めていません。


喋っている内容に信憑性があるかなんて関係ない、
方策があるかなんてどうでもいいのです。


彼女が心から欲しているもの、
それは、何の不安もなく寄りかかれる大樹です。


絶望し何も見えなくなってしまった自分を、暖かく包んでくれる
やさしさです。


すべてをさらけ出して身をゆだねられる存在なのです。