堪能出来ました。

ハロプロアワー第9回を観ました。
亜弥さんとなっちさんの組み合わせというのは観ていてすごく緊張します。
まるで対峙してるって感じです。
アイドル安倍なつみの最大の魅力であるなっちスマイルが稀薄になるので彼女の表情が引き締まって見えます。
表情の変化に相まって口調も整然となるため彼女が急に大人びた存在に感じられます。
なっちさんの雰囲気が実年齢にグッと近づくのですね。
だから、亜弥さんもどう接したら良いか見えなくなる。
それがぎこちない雰囲気の所以だと思います。
アイドル(人形)について、カメラの前で真剣に話題に出来るのはハロプロではこの組み合わせだけかもしれない。
同じ高みに居る人間同士でなければ吐露できない事ってありますから。
僅かな時間でしたがすごく有意義に感じられました。
二人で歌った「香水」がすごく良かった。
歌詞の情景が浮かぶこと。
自分にとってそれはとても重要です。
なっちさんが、亜弥さんが詞の中に登場する女性だったと想定して歌に聴き入ってみる。
どちらかといえば、なっちさんの方が雰囲気が似合いそうに思えました。
今回のもう一人のゲストは雅ちゃんでした。
ずっと 好きでいいですか
雅ちゃんは亜弥さんの楽曲に縁があります。
ライブで歌っていたり、今回の選曲も亜弥さんの持ち歌でした。
何故、亜弥さんの楽曲なのかなって考えてみるに、声質が似ているとかそんなんじゃない気がします。
多分、雅ちゃんが歌う亜弥さんの楽曲には別の味わいが感じられるからなのではないのでしょうか。
誰でもフレーズが高音域に移り変わる過程で裏声に切り替わるんですが、雅ちゃんの場合はその繋ぎ目がすごく綺麗なんですね、すんなり違和感なく繋がっていく。
彼女の裏声に感じられる微妙な震動は、持って生まれた容貌も手伝って、年齢に不相応な色気を醸し出してます。
楽曲が想定している年齢と、歌い手の実年齢の間にある溝、それを埋められる天性が彼女にはあるのです。
歌っている雅ちゃんの口元とマイクの隙間がなかったですね、それはこれからの彼女の可能性を意味してます。
経験の積み重ねにより彼女の歌唱力はどんどん上達します。
その過程で彼女は亜弥さんのように変声してしまうかもしれない。
でも、そうなる頃には口元とマイクの距離は歌を通すためではなく、心地よく聴かせるための技術に変わっているはずです。
歌唱力という観点から愛理ちゃんが亜弥さんの後継だと思っていました。
でも、亜弥さんと同じ個性が出せるだけでは足りないですよね、本家を追い越すためにはさらに斬新な何かが必要です。
もしかしたら、亜弥さんの本当の後継は雅ちゃんなのかもしれない、そんな気がしてきました。