小さな運転士・最後の夢

24時間テレビのドラマを観ました。
タンコロ*1に乗りたい、今年は少年の夢をずっと応援してました。
とはいえ、涙もろい自分がもらい泣きしないわけはなく、相変わらず他の人が泣きそうにない場面で涙してました。
息子に江ノ電の運転手をさせてあげたいという夢が頓挫した時、父親役の阿部寛さんがタンコロの写真を撮らせてもらうために江ノ電の会社を訪れます。
タンコロを前に懸命にシャッターを切る阿部さんの瞳がキラキラ輝いてみえて、そう思ったら涙が流れ出しました。
実は阿部さんには病気の息子をもつ父親役は似合わないと思っていました、もっとカッコいい役柄のひとだと思ってましたから。
それが息子のために想い出を作ろうと必死になっている父親を演じている、そんな彼の演技に感動したのです。
そしてもう一人、草磲剛さんにも感動しました。
主人公の少年を江ノ電に乗せるために尽力する運転手の役です。
恐らく普通の男性をカッコよく演じられるのは彼だけじゃないのかな。
世の中の男性の殆どは普通の平凡な男です、カッコいい男なんていくらもいない。
だから、何処にでもいる普通の男をカッコよく魅せられる彼の演技に惹かれるのです。
主人公の少年は夢を果たした4日後に息をひきとります。
不謹慎な事で申し訳ないですが彼の夢が叶えられてよかったと思いました。
死ぬ前に自分の夢を叶えられる人間なんて世の中に一握りもいないと思っていますから。

*1:江ノ電100系108型電車の通称 昭和6年〜55年まで運行