元気

姫路城公演について亜弥さんが言っていた。
見知った顔がたくさんあったとか、おばあちゃんが喜んでくれてたとか、みんなが来てくれたから勇気づけられたよ、頑張れたんだよって、とても嬉しそうにお喋りしてくれた。
口では絶対来るなと言いながら当日になってみれば親の姿がないと安心して授業に集中出来なかった授業参観日だって、友達の前でカチカチに緊張しながらお芝居した学芸会だって、全部同じ気持ちで出来ている。
それが歌う事、演技する事の意義、原点なんだと思う。
亜弥さんがほろっと呟いた「次の日もやりたかったな。」という言葉で姫路城公演が彼女にとってどんなに素晴らしいものだったかという事が伝わってきた。
亜弥さんは、楽しかったねとか、盛り上がったねという在り来たりな感想は言わない気がするんだ。
多分漠然とした物言いが苦手だから。
だから彼女が感想する時は今回のような内容になるのだろう。
自分はこれまで亜弥さんに元気を貰うためにライブに参加していた。
自分と同じ目的でライブを楽しんでいるひとはたくさんいると思う。
だから、貰った元気の量が少ないと思うからみんな不満になるんだね。
だったら、今度から亜弥さんに元気をあげるためにライブに参加すればいい。
そうすれば絶対不満にはならないと思えるから。