花火

季節はずれですが、花火大会がありました。
子供にせがまれてしぶしぶ出かけることにしました。


家を出ようとしたのですが、自動車のコンポでCDでも聴こうと思いつき、
部屋に引き返して物色するうちタンポポのアルバムが目に留まりまして、
それを持って出かけました。


会場に到着した頃はもう花火は始まっていました。
スターマインが夜空に大輪の華を咲かせていました。


適当な場所に陣取り、自分たちも車内から見物です。


オーソドックスな花火が好きです。
近頃はアニメのキャラクターや、文字や、花火の仕掛けも趣向をこらしていますが、
自分は好きではありませんね。


それから、意外なことがあったんです。
たまたま持ち出したタンポポのアルバムが、彼女たちのなつかしい歌声が、
花火にすごく似合ったんです。


   どこにだって ある花だけど
   風が吹いても負けないのよ


   どこにだって 咲く花みたく
   強い雨が降っても 大丈夫


   ちょっぴり「弱気」だって
   あるかもしれないけど


   たんぽぽの様に 光れ


秋の夜空を彩っているたくさんの華のなかにタンポポはなかったかもしれないけれど、
一番高く開いて徐々に消えていった黄色の大輪が自分にはタンポポに思えました。