天花 - 想い -

禅寺で修行中の竜之介が托鉢の途中で出会ったひとは母親でした。
竜之介の両親は離婚し離れ離れになっていました。
母親は病に倒れあと一年の命を宣告されていました。
竜之介はそんな母を見過ごす事は出来ませんでした。


竜之介、今週も期待を裏切らずいいオトコをしてました。
自分の修行がおろそかになっても母親を気遣っていたのです。


今週一番いいオトコは竜之介の父親(竹中直人さん)でした。
久しぶりに夫婦が再会し、母親が父親に竜之介を傍に置きたいと
いう意向を告げた時、


   「私たちは、竜之介をこしらえただけだ。
    親じゃない。」


竜之介を束縛してはいけない。
自分たちは、彼の人生を左右出来るほど親らしい事をしてやって
いない。
破戒僧の身なりで泣きそうな顔をしながらそう言ったのです。


天花は毎日、毎日がとても綺麗に過ぎていきます。
観ていて不愉快になるようなドラマばかりの昨今、ひとつぐらい
こういった心があらわれるような物語があってもいいのでは…。
と思っています。