オレンジデイズ

相手を理解しようと努力すること。


   義務感にかられたから。
   相手に惹かれたから。
   衝撃的な出逢いだったから。
   放って置けないと感じたから。


   理由なんてどうでもいい。


   相手に可能性があり、
   それを否定しようとしていることに気づいた時、
   自分の利害も考えずに、
   突き動かされるように、
   手放しで応援できる心。


自分の境遇に立ち向かい、歩きはじめること。


   妬み、嫉み、嫉妬。
   被害妄想。
   そして自暴自棄。


   それは、過去の栄光に自分が囚われているから。
   生きることの意味を失ってしまったと感じているから。


   ちっぽけになってしまった自分を、
   懸命になって応援してくれる仲間に出会えた時、
   自分のために本気になって怒り、泣いてくれる仲間の存在に
   やっと気づいた時、


   泣きながら、
   それでも自分の可能性を信じてくれる仲間のために
   歩き出そうとする。
   未来へ進もうと努力しようとする心。


ふたつの意思が奇跡を起こす。
肉体的な機能が回復しないにしても、それを補う何かが生まれる。
相手を思いやり、相手を信頼する心は、愛に昇華されていく。


切なくて、悲しくて、美しい。
そんな物語だと思った。