伝説の始まり

meiqoo2003-11-08

カントリー娘。に紺野と藤本(モーニング娘。)の新曲「先輩〜LOVE AGAIN〜」の
PVが解禁された。
UP職人さんの度々のご好意で音源は耳にしていたが、曲の背景に隠れたところが
うまく掴めなくて感想を書けずにいた。
今回、PVを観る機会に恵まれたため、早速、感想を書こうと思う。


このPVは、ブレザーを着こなした紺野あさ美の一礼から始まる。


ブレザーを着ている。
ハッとした。
彼女たちはオーディションを勝ち抜いて今の地位を獲得している。
もし、失格していたならこの服装が彼女たちの日常だったはずなのだ。
奇妙な感動を覚えた。(決して萌え感情ではない)


こんこんの隣には人形劇の舞台が置かれている。
いよいよ、物語の幕が上がるのだ。


   ”…”
   不思議な胸騒ぎを覚えた。


こんこんが、小さい、か細い指でマリオネットの糸を繰る。


   ヒラヒラ、ふわふわ


心細げに、寂しげに、
彼女と同じ制服を着たマリオネットが舞う。


   ”なんだろう…”
   胸騒ぎがどんどん強くなる。


映像が人形の世界、物語の世界に移行していく。
マリオネットの女の子が実体化する。
物語のヒロインは藤本美貴だった。


   ”これって…”
   胸騒ぎ(予感)がだんだん確信に変わっていく。


藤本美貴が歌う。
悲しげに、切なげに。


凄い!
彼女から溢れ出てくる輝きが周りを包み始める。
場(領域)が形成されようとしていた。
気づかなかった。
彼女はいつの間にここまで成長したのだろう。


あさみが、まいが、みうなが、そして、こんこんがミキティの輝きを後押しする。
場(領域)にミキティの魅力がどんどん凝縮されていく。
輪の中心にミキティがいて、ほかのメンバーが彼女の周りを回っているような錯覚に陥る。


物語の世界から、現実の世界に。
繰る側の女の子が、マリオネットに。
現実と非現実が混沌とし始める。


そして、楽曲も終盤に差し掛かった頃、


   何度も忘れようと思った…
   ドラマを見ても、映画を観ても、
   いつかしら…先輩にすりかえて観ている
   どうして知り合っちゃったんだろう…
   どうせなら、好きにならなきゃよかった
   もう、偶然に見ることのない場所にいきたい
   先輩と誰かが仲良くしている姿なんて…
   見たくない


藤本美貴がつぶやく。
たまらない表情、場(領域)にめいっぱい凝縮された彼女の魅力が開放される。


ミキティの眼差しにどんどん呑まれていく自分がいる。
音楽が、歌がどんどん遠ざかっていく。
怖いような、心地いいような不思議な感覚に襲われる。


あややから放出される輝きを雨上がりの虹とするならば、ミキティから放出される輝きは
酷寒の空を彩るオーロラのよう。そんな凛としたものが感じられた。


わたしは悟った。藤本美貴の進化を。
新しい伝説の始まりを。
ミキティは間違いなく、松浦亜弥の戦い方を駆使出来るまでになっている。
ソロ藤本美貴はもういない。
だが、カントリー娘。を率いた彼女は、最高にして最強の存在となったのだ。