創り手の感性、受け手の感性

以前、「ZYX」が結成された時に「まりっぺの待遇にもの申す。」で書いた事がある。


   お子ちゃまに化粧は似合わない。
   滑稽である。


言いたい放題書きなぐったわりに、実際に彼女たちを拝んだ途端、結構いい感じだったので
納得してしまった。
今回、「あぁ!」が結成された時は、彼女たちの実力の高さに思わず喝采してしまったほどだった。
お子ちゃまでもオトナに負けない実力があればイケるもんだなぁ。なんて思っていた。


最近、偶然「SweetS」のPVを観る機会に恵まれた。


   …
   うっ…。
   やっぱり、ダメだ。


申し訳ない。短いがこれが感想である。
以降の書き込みは、SweetSヲタ及び、PV創作に尽力を注いだ方々は読み流してほしい。


軽快。始まりはいい感じだった。
歌唱力といい、ダンスといい、avexが打ち出してくるだけあって相当実力がある。
綺麗な映像だと思った。


ダンスシーンと彼女たちの化粧のシーンが交錯し始める。
彼女たちの化粧をした顔がアップで映しだされる。
微笑んでいる。
本来なら激萌えなカットだろう。


背筋を寒いものが走る。スゴくケバいと思った。
いい感じだった雰囲気、彼女たちの実力、魅力がこれで台無しだと思った。


申し訳ない、わたしの生理的な問題である。
お子ちゃまに化粧をしてオトナの真似事をさせている映像に激しい嫌悪感を覚えた。
当然、SweetSのメンバーのせいではない。
PVの創り手のイメージの問題だ。
このPVの創り手は彼女たちの楽曲、彼女たちの魅力を表現するためにこの絵を発想したのだろうが、
大きく外しているのではないだろうか。
そればかりか、BoAちゃんのPVを流用している気がしてならなかった。


一番よくないのは、子供に化粧をさせるという発想である。
SweetSの面々は背伸びしたい年頃なのでしたがるだろうけれど)


今度は理論的に物申させていただく。
12歳くらいの年齢の肌は一番輝いている。
今、まさに細胞が成長真っただ中で活発に動きまくっているのである。
その一番美しい時期の肌を化粧品というまがい物で覆ってしまって彼女たちの魅力を観るものに
伝える事ができるだろうか。
その点、キッズのPVの創り手さんはうまくこなしている。


SONYからも「PIPO☆Angel's」というグループが売り出されている。
こちらのメンバーは、モーニング娘。と変わらない年齢である。
服装も気取らない。歳相応を思わせる。
何かきっかけを掴めばブレイクするだろうと感じた。


誤解しないでほしい。SweetSは間違いなく素晴らしい。
ただ、自分にはそれが半分も伝わらなかった。
現代はビジュアルな時代である。
いくら楽曲が優れていても、歌い手が実力を十二分に発揮していても、映像の創り手が外した場合、
受け手に効果が伝わらなくなるという事を感じた。