猟奇的な彼女

三郎は凛子のことが好きなわけじゃない。
幸せになって欲しい。
ただ、それだけの理由でお節介を焼いているのだ。
自分の恋がダメになっても。
それでも、彼女のことを放っておけない。
衝動に突き動かされて奔走するしかない。
そんな男気だから、このドラマは哀しい。
だけど、気づいて欲しい。
彼の深入りはかなり奇妙に映るはずなのだけれど、誰も彼の奔走に違和感を唱えようとしない。
そういった事情が許される場合がある。
運命のひとに出逢った時、神様は“転機”という名目で強引に帳尻を合わせようとする。
その行為を正当化させるために生まれた言葉が”成り行き”なのだろうね。