ミュージックフェア21

亜弥さんに進化を感じました。
以前の彼女は他人の曲を綺麗に歌ってただけなんですね。
亜弥さんはそういう歌い方も出来るひとだった。
だから、自分はそれが正しいと思い込んで感激してました。
でも、今日の歌声は違いました。
どう表現したらいいのかな、歌声が重かったんです。
ズシンって感じで伝わってくる。
「卒業写真」が、「M」が、松浦亜弥の色に塗り替えられて迫ってくる。
そんな風に感じられて思わず唸っていました。
此処に至って気づいたことがあります。
食べ物を摂取するとお腹が満たされるように素晴らしい歌声はお腹に溜まるのです。
実際に食べ物を摂取しているわけではないので擬似的な満腹感です、お腹が張ってくるみたいな。
耳から入った歌声は、胸を打ち、感動を呼び起こします。
でも、それだけでは感動でお腹を満たせるような状態には至りません。
亜弥さんにそれを実現させたのは、”自分らしさ”の追求だったと思います。
つんく♂さん仕様でない、自分本来の歌声(本当の個性)を彼女自身が認識したということです。
歌手は料理人と同じです。
他人の曲を綺麗に歌うという作業は出来合いのおかずを再調理して出すようなもの。
自分らしい味付けが何なのか解っていないので楽曲を素材として調理出来ないのです。
今日の彼女は楽曲に自分の味付けを施して松浦亜弥の料理として披露していました。
だから、聴くものに満腹感を与えることが出来たのだと思います。
これからの亜弥さんが楽しみですね。
例えば、カバー曲ばかりでライブが企画されたとしても今迄のような印象にはならないでしょう。
渡良瀬橋」でさえ迫力を湛えて感じられるはずですから。