再思。

亜弥さんの「スケバン刑事」について思い返してみます。
この期に及んでネタバレを気にするのもなんですが取り合えず隠します。
手元から放たれたヨーヨーのラインが敵に到達するまで無限に伸びる荒唐無稽さはシリーズ共通のお約束でしたが、ラインが切られた(武器として機能しなくなった)状態からの戦闘を描いたのはシリーズの中で今回が初めてだったように思います。
糸の無いヨーヨーで闘うのであれば本体をぶっつけるぐらいしか思いつかず、サキは当然その方法を採ったのですが、それが破れかぶれの一撃であったこと、跳弾となったヨーヨーが命中したこと、糸を切ったことで敵に油断が生じていたこと等の偶然が重なったため勝利することが出来ました。
ヨーヨーの訓練をつむ余裕もなく任務に起用されてしまった技術の未熟さを誤魔化さなかったこと、圧倒的な勝利で終わらせなかった泥臭さを考えればこの作品が歴代の「スケバン刑事」で最も現実的に描かれていたかもしれません。
そういった特撮ヒーローらしからぬ格好悪さが今回の作品を魅力的に輝かせていたのでしょうね。