彼女の仕事

今週のANNは、亜弥さんが涙を生演奏で歌ってくれました。
歌詞を間違えるドジは相変わらず。(苦笑
でも、どうなんだろう。
歌声は音色なのだから、歌い手自身を楽器に喩えることも出来るはず。
そうした時に、やはり境界みたいなものは存在するかなって考えてみる。
もし存在するとしたなら、境界を越えてしまったなら、歌詞なんて付録に過ぎなくなってしまう。
ジャズのセッションで、ピアノでも、ドラムでも、サックスでも、どれかの楽器がひとりで突っ走り始めたとする。
譜面は当然存在しないし、何処まで高まるのか、いつ途切れるのか誰もわからない。
だけど、他の楽器がそれに追従したり、楽器同士が音色を競わせ始めたなら、それは即興という高等技術になる。
即興は胸を打つよ、意味もわからず涙することもある。
だから、歌声にも即興は在り得るのかなって思い始めました。
亜弥さんはちゃんと目的を果たしてたと思ってます。
彼女の仕事はきちんと歌う事ではなく心を伝える事に移行し始めている。
生演奏はそのための武器です。
想いはラジオという不明瞭な音からでもしっかり伝わって来ました。
心が何か温かいもので満たされ膨らんでいく、豊かに高まっていく。
正体なんてわからないし、彼女が伝えたかったものと、こちらが受け取ったものは違うかもしれないけれど、それを伝える事が彼女の本意なのだと思ってます。
素晴らしい歌でした。お腹いっぱいになれました。