ハロプロアワー

上海で開催された亜弥さんのライブを観ました。
状況を訥々と語るナレーション、今回のライブが彼女にとって一つの節目であったことを伝えていました。
馴染みのない土地で裸一貫でぶつかって自分がどの程度の実力なのか観客の反応から感じ取りたいというのが今回の目的だったようです。
観客の雰囲気が違いました。
純粋に音楽を楽しむために来ている、落ち着いた物腰がそれを感じさせます。
逆に言えば、歌だけで感動を呼べる歌手でなければ立つことの許されない場所だったのでしょう。
そうは言うものの、当日は現地のファンで埋め尽くされていたようです、あまり目的は果たされなかったのかな。
近頃の彼女を見ていてエンターテイナーになったなあって思います。
観客に喜んで貰える余興を何か一つ加えようとする心意気です。
「大人の涙」では自らピアノの鍵盤を叩いて魅せました。
今回のライブでは観客に馴染みのある楽曲を現地の言葉で歌いました。
そういえば、以前、台湾で「桃色片想い」を中国語で歌ったことがありましたっけ、エンターテイナーの素質は持ち合わせていたのかもしれません。
セットリストを間違えて次の曲を歌ってしまうハプニングは前代未聞でしたが、失敗を後に残さない彼女の精神力ってすごいです。
歌い終わった後に手のひらでトントンを胸を叩くしぐさ、あれは彼女が緊張している時に自分を落ち着かせようとして魅せる癖のようなものですが、大ポカをする事によって逆に緊張が解けたのでしょうね、終盤の頃には歌い易いように自分で演奏のやり直しをさせる場面も見られました。
笑顔や、醸し出す雰囲気が、ライブの始まった頃と終盤で違って見えたのは気のせいでしょうか。
それは卓越した順応性(周囲の雰囲気を感じ取りそれに馴染んでいく才能)を物語っていると思います。今迄彼女を支えてきた強みです。
これ、一般のテレビ番組として放送して欲しいです。
商品化もして欲しいと思う。
そうすれば、彼女が普通の女の子である部分やそうでない部分を一般のひとに沢山感じて貰えると思います。
アーティストであれば華やかなステージの映像しかありません。
アイドルでありながらアーティストの領域に存在する特異性のため記録を残して貰えるのです。
亜弥さんにとってそれは幸せな事なのかもしれませんね。