情熱

ヨモギダくん”ミュージシャン編”の大団円について。
2日目はつんく♂さんを視点に書きます。


   ”ぼくは、結構いい感じやと思うけどな…”


ヨモギダくんの楽曲を初めて聴いた時のつんく♂さんの感想です。


当初、つんく♂さんの役割は、岡村さんをミュージシャンにするための
指導役でした。
この言葉をきっかけに、ヨモギダくんと岡村さんのミュージシャン対決
から、パッチワークライフ岡村隆史プロデュースに流れが変わってい
ったのだと思われます。


CLASSIQの結成、偽メンバーの選出。
そして、この結末は、つんく♂さんなしには実現しなかったでしょう。


   ”曲作りというのは、一般受けするのが理想なんやけど、
    それは結果論であって、
    誰に、どんな時に聴いてもらいたいかが大事なんや。”


モーニング娘。が生まれた時、つんく♂さんは岡村さんが聴きたいと思う
楽曲を目指して曲作りをしたそうです。
その姿勢がつんく♂さんの曲作りの原点なのでしょう。


   ”ヨモギダを頼む”


つんく♂さんは、第三者的な立場でヨモギダくんを指導できる事が有難か
ったのだと思います。


かつて自分が立った起点にヨモギダくんが立っている。
プロデューサーという立場で接するのであれば、自分の想いを彼に押しつ
けなければならない。
三者的な立場だからこそ、先輩としての意見を言ってやれる。
自分の経験を語るということは、言葉が熱をもつこと。
時間の経過を忘れること。
つんく♂さんは、彼の考える”ロック”を語ったのだと思います。


お披露目前夜、まだ楽曲が完成せず悩んでいたヨモギダくんを、つんく♂
さんは突き放します。
彼の楽曲を何も知らない状態で聴いてみたいと、あえて口を閉ざします。
ヨモギダくんが自分の指導なしでやれるレベルに成長していなければ
そんな事は出来ません。
おそらく、彼の楽曲は完成していたのでしょう。
ただ、自分の作ったものが本当にこれでいいのか自信がなかったのだと
思います。
つんく♂さんにOKを出してもらいたかった。
それが手紙の文面から理解出来たのでしょう。
ピリオドは自分で打たなければならない。
だから、つんく♂さんは口を閉ざしたのです。


つんく♂さんの”ロック”が少しわかった気がします。
今回、ヨモギダくんを通じて、つんく♂さんの想いを感じられたのが幸運
でした。