運命の出会い

後藤真希さんの「サヨナラのLOVE SONG」の世界を考えます。
この歌詞に出てくる男の子と女の子は恋人同士って感じじゃなかった
のだろうなって。


たまたま、知り合って、
妙にウマが合って、
お互い異性を感じさせないような付き合いかたをしていた。


悩みや、
バカ話や、
恋の相談まで、
自分の感じたことを、全部隠さず話せるイイ関係のふたりだった。


まるで兄弟のようだった。


彼に何らかの理由が出来て、
たとえば、急にバイト先をやめてしまったとか、
たとえば、急に学校に来なくなったとか、
たとえば、いきなり携帯電話が繋がらなくなってしまったとか。


音信不通。


そんな関係じゃなかったから、
いつでも会えると思っていたから、
彼のプライベートに踏み込むことをしなかった。


彼の笑顔が見られなくなった…。


だから、わかったのです。


とっても大切なことだったのに、
ずっと一緒だったのに。


   ”わたしは、あのひとがスキ。”


もっと早く気づいていれば…。


   運命の出会いと 知っていたなら
   もっと全力で 恋してたのに…


   あなただけへの LOVE SONG
   もう 一度会いたい


彼女の考え方は消極的です。
もう彼に再会できないと思い込んでいます。


   ねえ「元気だ」と電話をちょうだい
   得意の嫌味を言って


この辺りから、彼の音信不通の理由が”死”ではない事が伺えます。
いや、”死”かもしれませんが明確な理由が彼女に伝わっていないと
思われます。


(これが、死んでしまった彼に向けて叶う事のない願いを歌ったとす
れば、解釈は全く違ってしまうのですが…)


いきなり、自分の前から消えてしまったということは、
また、いきなり現れることも考えられるわけです。


大丈夫、帰ってきますよ。
大好きな彼と必ず再会できるでしょう。


これが運命の出会いであるとすれば…。


ただ…。


彼女は彼への想いに気づいてしまった。
今までのような気軽な会話は出来なくなってしまうでしょうね。
少しの間、彼女は自分の想いを打ち明けるべきか葛藤するでしょう。


真希さんは、WO(weekly oricon)の特集で、好きになった相手に
躊躇なく打ち明けられると言っていました。
心の状態がこの歌詞のようであれば、そんなに簡単に告白できない
のではないのでしょうか。


とにかく、
最初は面食らってしまう彼も彼女の気持ちに気づいてハッピーエンド
となるハズです。


だって、運命の出会いなのですから。