必死さ。

自分はどんなアイドルに心惹かれるのか。
今まで深く考えたことがなかった。
容姿(可愛いからとか、綺麗だからとか)が動機になったことは一度もない。
見惚れる女の子はたくさん居る。
ただ、それを理由に応援しようとはどうしても思えない。
喩えるなら、それは花が好きと言っているのと同じで対象が具体的でないために注ぐ情熱が拡散してしまい自分の想いが心許なくなってしまうためだと思われる。
自分は痛い女の子に惹かれる傾向がある。
挙動だったり、思考だったり、何処かに“必死さ”を見つけてしまうと文字通り応援したくなってしまう。
“俺が応援しなくたって代わりはいくらでもいるだろ。”
ヲタ談義で推しが話題になった時によく口にする言葉だが前述を踏まえると納得できる。
話題に上がるのは可愛らしく仲間の中心で輝いているような女の子だったから。
“必死さ”とは何なのか。
“必死さ”の背景に存在するのは主張だと思う。
憤りや、悲しみや、生き方や、使命や、自分の想いを受け取って欲しいという欲求が“必死さ”を生む。
だから、亜弥さんがいつも抱えていた孤独や、ソニンさんが窮地に陥る度に魅せた反骨心や、梨華さんの持ち味となったヒステリックな叫びや、そういった波動に心惹かれたのだろう。
つんく♂さんがいうロックとは“必死さ”を指すのではないのか。
ロックを臆せず体現できた状態をパンクというのだろう。
Buono!が普通のアイドルユニットだったならこれほど傾倒しなかったと思う。
彼女たちが表現しているのは(ライトであったとしても)間違いなくパンクなのだ。