アイドルがもたらしたもの。

亜弥さんってば落ち着いてしまったなあ。
アイドルしてた頃の慌しさをすっかり魅せなくなった彼女に想いを馳せます。
アイドルは彼女に何をもたらしたのだろう。
何故、定期的に新曲やアルバムを発売しなければならなかったのかな。

今ここにいるよ 今ここにいるよ
私がここにいる事
叫ばないと この街じゃ
忘れ去られてしまうから

「私のすごい方法」はその答を示している気がします。
輝き続けることがアイドルの存在意義だとするなら、定期的に発売される楽曲は自分の存在を周囲に印象づけるための手段だったといえます。
まるで真夏の夜空を彩るスターマインのように最初の輝きが消える前に次の輝きを打ち上げているのです。
スターマイン(輝きの蓄積)は観るものを感動させます。
中でも、色鮮やかだったり、趣向が凝らされていたり、個性的に感じられた輝きは心に留まり来年も見たいと思わせる。
アイドルが定期的に新曲やアルバムを発売する目的は聴くものに特別を感じて貰うためであり、花火(アイドル)という普通名詞ではなくスターマイン(松浦亜弥)という固有名詞を定着させるためなのですね。
固有名詞が定着すればあえて自分を輝かせる必要がなくなります。
それに尽力していた部分は曲作りに当てられるようになり、結果、亜弥さんは新しい音域(「dearest.」以降で使われ始めた発声)を手に入れました。
アイドルが彼女にもたらしたものは自分らしさを追求できる環境(心の余裕)だったのだと思います。