アイドルに惹かれる理由。

アイドルに惹かれる理由ついて考えてみた。
自分は今まで色んなアイドルに魅力を感じ応援してきたのだが何故そうするのか深く考えたことはなかった。
単純に可愛いからとか、女好きだからとか、そんな風に思っていた。
サイトを巡回していると気持ちが萎えたのを理由に意趣代えした旨の書き込みを見かけることがあるが自分にはそれがない。
結婚してオバサンになったとしても自分にとってその女の子は以前と変わらずアイドル(偶像)なのだ。
アイドルとファンの関係について、以前、電灯に群がる蛾と表現したことがある。
電灯に魅せられ吸い寄せられるように群がる昆虫のうち自分がどうしてそういう衝動にかられるのか考えるものはいない。
アイドル推しについてもそういうものだと考えていた。
縁あって、自分は松浦亜弥を推すことになる。
最初は可愛さに、張りのある声のトーンに、年齢に似合わない歌唱力に盲目的に惹かれた、彼女が日常の一部になった。
此処までは今まで好きになった女の子と変わらない、この時点の彼女は自分にとってアイドル(偶像)だったからだ。
彼女の交友関係の広さがメディアを通じて報じられるようになり、音楽界の大御所に乞われて歌を披露することになった頃、自分のなかに欲が生まれた。
松浦亜弥がアイドルではなく、アーティスト(シンガー)として世間に認められるようになって欲しいと思うようになった。
彼女がジャンルの違う楽曲を歌ったり、著名な歌手の楽曲を歌ったりする機会に一喜し、反面、それについて一般から思ったような反応がないことに一憂した。
これをきっかけに自分は松浦亜弥とは何か本気で思うようになる。
国歌斉唱に何度も抜擢され、万博のフィナーレで日本代表として歌を歌い、各代の総理大臣と面識があるアイドルとは何かを考えるようになった。
著名なアーティスト(シンガー)の活躍に嫉妬することも少なくなかったが、此処に至り、彼女の新曲「笑顔」を体感したことによりその疑問に答えが出せた気がする。
松浦亜弥は器なのだ。
入れられる(与えられる)ものの内容により、アイドルにも、アーティスト(シンガー)にも、メッセンジャーにも様変わりする。
考えてみればデビューからずっとそうだった。
頂点を飾ることはなくても常に好感が持たれアイドルの象徴と呼ばれるまでに成長した。
彼女がデビューしてから今までの経緯を辿れば、彼女にとって重要なのはメディアの売上とか、人気とかではなく存在感だったというのが見えてくる。
松浦亜弥はこれからもずっとこのままだと思う、おそらくそれが彼女の使命だから。
アイドルに惹かれるのは、誰でも(気づかないだけで)推しの対象を追うことにより自分を魅了して止まないものの正体を探ろうとしているのではないのだろうか。
気持ちが萎える理由は、推しの対象に失望したわけではなく、謎を追いきれず降参してしまった自分に失望しているのだろう。