砂を噛むように…NAMIDA

今まで亜弥さんが歌った楽曲は歌声の部分の演奏が退いていました。
歌声がメインなのでそれは彼女でなくても同じ作りになります。
でも、今回の楽曲は違う気がします。
亜弥さんの歌声が楽器の一つになっているような印象があるからです。
沢山の楽器の奏でる音色が重なり、離れ、それぞれが相乗効果を生む。
そうやって綺麗な旋律が生まれるなら歌声を楽器に扱っても何らおかしくはない。
今回の楽曲からそんな思想を感じます。
勿論、それを実現するためには歌声を音色のように奏でられる技量が求められるため、誰にでもというわけにはいかなかったのでしょう。
でも、今迄そんな歌い方をしたアイドルっていなかったんじゃないのかな。
そんなアレンジは思いつかなかっただろうし。
この楽曲を誉めすぎですかねえ。w
妄想の神が久しぶりに降臨したので歌詞の背景について考えてみました。
キショイ書き込みなので、勿論伏せ字ということに。

通勤途中の駅のホーム。
いつもなら乗っているはずの急行電車を見送った。
今日はあいにくの雨模様。
混雑した車内で乗客の湿った身体が密着して来るのを想像すると閉口してしまう。
結局、乗る勇気が持てなくて次の特急を待つ事にした。
特急電車の到着までにはまだ余裕がある。
灰色の空を仰ぐと、雫が軌跡を描きながら落ちてくる。
まだ、止みそうにない。
そういえば、あの日もこんな雨が降っていた。

これをきっかけに彼女の時間が過去に遡り始めます。
発端が縁になり、瞬く間に恋愛に発展します。
幼い愛は情熱にまかせて経験だけを生みます。
それは二人にとってかけがえのない時間だったと思います。
その愛に些細な理由から亀裂が入ります。
諍いが増え、疎遠になり。
そして、幼い愛は終焉を迎たのです。

何かが鳴っている…。
けたたましい音に意識が浮上し始める。
それがベルの音だと知覚した途端、時間は一瞬にして現在に戻っていた。
目の前に特急電車が出現した。
電車の到着を思いっきり失念していたのだ。
ヤバイ!
今まさに閉まろうとする扉に間一髪滑り込んだ。
迷惑そうな車掌のアナウンスが流れる。
電車が推進のために身体を震わせた。
そして、自分の現在が動き始めた。

「目覚めのベル」が歌詞だったなら目覚まし時計です。
でも、「目醒めのベル」という当て字ならばこう解釈出来ます。
主人公は社会人として忙しい毎日を送る女性です。
彼女は雨をきっかけに過去の恋愛を思い出し少しの間感傷に浸りますが、発車時刻を知らせるベルによって我に返り日常に戻っていきます。
この歌にはそういった背景が当て嵌まるのではないのでしょうか。