かくし芸

「スーパーリズムタップ」が最高でした。
今回、ダンス指導をされたのはザ・ストライプスのHIDEBOHさん。
北野監督の映画「座頭市」で下駄タップの演出をされた方です。
あの映画以来、何処となくリズムタップに惹かれています。
というより、HIDEBOHさんのダンスに惹かれているが正解なのかな、他の方のダンスは知らないから。
以前の自分はタップダンスを上品なものだと思ってました。
タキシードを着てステッキを持って上半身が殆ど動かない状態で足だけでリズムを刻みます。
過去に観た映画「雨に唄えば」のジーン・ケリードナルド・オコナーのダンスが思い出されます。
HIDEBOHさんのダンスは違います、別物に感じます。
興味が湧いたので少し調べてみました。
産業革命の頃、イギリスの工場で働く工員たちが木靴で踊ったのがタップダンスの起源だそうです。
木靴は当時の工員が履いていた庶民的な履物だったみたいですね。
当時、イギリスにはアイルランド人が職を求めて住み着いてました。
その人たちが母国の音楽にのせて踊ったのが前述したアイリッシュと言われるタップダンスです。
HIDEBOHさんのダンスは、奴隷としてアメリカに連れて来られた黒人が意思疎通のために始めたブラックリズムタップが起源のようです。
当時のアメリカでは奴隷同士の会話は厳禁で農機具などの道具を打ち鳴らす事も咎められました。
奴隷たちは自分の身体を叩き足を踏み鳴らす事でコミュニケーションをとったそうです。
リズムタップはジャズと同じ背景を背負っていたのです、胸が熱くなるわけです。

タップは普段のダンスと動きや見せ方が全然違う。
いつもと違う場所が筋肉痛になります。
(かくし芸大会2006 なっちさんのコメントより)

このコメントがすごく良いです。
練習の厳しさや、ヤリガイや、プロとしての意地や、僅かな言葉から色んなものが感じ取れたからです。
全員が一緒にダンスする最後の場面に鳥肌が立ちました。
なっちさんの可愛らしい表情が引き締まってまるで男の子のようです。
座頭市」の下駄タップのシーンと彼女たちのダンスが重なってすごくカッコよかった。
ハロプロのライブやミュージカルにリズムタップが取り入れられたならいいですね。
そうなったなら絶対観てみたいです。