黎明

近頃、亜弥さんは世界的なイベントに呼ばれるようになりました。
披露する曲はイベントの主旨によって、テーマ曲だったり、国歌だったり、自分の持ち歌だったりとまちまちですが、楽曲云々よりも彼女が歌うということに意味が出来たようです。
世界的な視点で考えれば日本人は日本という家の家族となり、彼女は「外に出しても恥かしくない娘」と家族から認識され始めたことになります。
亜弥さんにとって「栄誉」だった出来事は、少しずつ「日常」になっていくのでしょう。
本人は気づいていないと思いますが、それによって彼女は今以上の責任を背負うことになります。
アイドルという肩書きは既に形骸化してますよね。
松浦亜弥という表面的な部分が内面を置き去りに一人歩きをし始めた気がします。
彼女の内面はそれをうまく乗り切れるのだろうか…。
先が見通せなくて少し不安な気持ちになります。
彼女は大きな流れ、仮に「運命」としましょうか、それに突き動かされている状態です。
その流れを操る事など叶わないでしょうし、今は流れに身をまかせるべきなのでしょう。
亜弥さんの成長は彼女だけのものではなく、彼女を知る全てのひとに影響を与えると思えます。
そして、それがやがて彼女のもたらす黎明となるのです。