初めて唇を重ねた夜

この曲が歌われた時、亜弥さんはまだ少女だった。


学生服の男の子とセーラー服の女の子。
終電車を待つ駅のホームで寄り添うふたり。
生まれて初めて交わした口づけが少女の心を狂わせてしまった。


身を焦がすほどの恋慕、張り裂けんばかりの少女の心をふりしぼるように歌った亜弥さん。
たまらなかった。


ただ、この歌はそれで終わりじゃないと思う。


現在の亜弥さんが、
現在持ちうる表現力で、
現在の彼女の年齢を背景にして、
もう一つの物語として歌える曲だと思っている。


当時、つんく♂さんがそこまで配慮して作ったとは思えない。
だから、これは奇跡といえる。


もう一度、この曲を亜弥さんに歌ってもらいたい。
心から感じてみたいと思っている。