恋心


自分が応援している対象に彼氏彼女がいることが発覚した途端に応援をやめてしまう方がいます。
どうしてって思っていました。
年頃なんだから当たり前だろ、そんなに薄っぺらい気持ちで応援していたのかよ、とも思っていました。


とんでもない。
誰よりも想っているからこそ退くしかないのです。


自分の身に降りかかって初めてそういった方の気持ちが解る気がしました。
なんせ、自分も退く一歩手前までいきましたから。


応援をやめてしまう方は精神的に不器用なひとだと思っています。
アイドルに恋心を抱いてしまうひとです。


明るくて、
笑顔が飛び切り可愛くて
自分にいつもやさしくしてくれて、
いつの日かその子の事が気になって仕方がなくなる。
これが恋心です。


その子に自分の想いを伝えたいけれど、
フラれるのが恐くて、
ふたりの距離が遠くなってしまうのが耐えられなくて告白を躊躇してしまう。
これが片想いです。


じゃ、その子に既に彼氏がいる事がわかったらどうしますか。
彼氏からその子を奪い取りますか。
そもそも、告白も出来ていないのに。


その子の彼と張り合えるものが自分になかったなら自分はフラれます。
そう考えると遠くから見ていることしか出来ません。
言い方を変えれば、待つことしか出来ないです。


その子は自分の想いを知らないわけです。
だから、今まで通り自分に接してくれます、明るく可愛い笑顔で。
その時、自分はどうすればいいのでしょう。
彼女の振る舞いは、自分にとってまさに拷問のハズです。


アイドルがメディアを通じて微笑みかけてくる姿ってまさにそれです。
それを目の当たりにする度に自分が壊れていくのを感じます。
自分を守るためには彼女のいない場所にいくしかないと思うのは当然の発想です。


だから、応援をやめるのです。


亜弥さんと、なっちさんでは状況が違います。
なっちさんの時は彼女の要領が悪かっただけなので殆どの方が、”ばかだなあ、今度からきちんとしなきゃね。”って見方でした。
あの時に応援をやめられた方は、彼女を神格化していたひとではないのでしょうか。
神に間違いはないと思う心と自分の倫理観との間に溝が出来てしまったから神を信じられなくなってしまったのです。


私と亜弥さんは父親と娘ほどの年齢の差があります。
自分が彼女に恋心を抱いていたとわかっても父性愛という観点に切り替える事が出来ました。
でも、亜弥さんと同年代の方だったなら逃げようがなかったでしょうね。


今まで通り、蟠りなく亜弥さんを応援できる方が羨ましいです。