おかえり


名誉挽回は同じ土俵の上じゃないと出来ないから、
なっちの選択は間違っていなかったよ。


もし土俵を降りてしまっていたら、
幸せにはなれなかった。


他人からも、自分からも、
ずっと負い目を感じながら生きていかなければならなかった。


それは、みんなの記憶があの事件に終止符を打てないまま時間を止めてしまうから。
忘れられないまま心に刻まれてしまうから。


これから、自分の出来る事を毎日頑張っていけば、
辛かった事が思い出にになる。


頑張ったね、なっちって、
みんなに言ってもらえる日が来る。


それは遠い未来じゃないと思うんだ、
だって、止まっていた時間が動き出したんだもの。


なっちはひとりぼっちじゃないから。
みんなが応援しているから。