結束

FNS27時間のスマップのスーパーライブについて書きたい。
昨日から続いたゴタゴタも、徹底的に中居正広さんを苛め抜くダマシの演出も全部そう。
このライブのための念入りな前フリだったと思える。
ライブレポのように書いてみた。


幕が上がる。
中居さんがいないスマップの「SHAKE」が始まる。
オーケストラの生演奏による生きた音色が会場を包み込む。
最初っからすごい盛り上がりをみせるステージ、上がり続けるボルテージ。


観客の心を4人が根こそぎ持ち去ろうした時、自分の存在を誇示するように突き刺さるサックスの叫び。
武田真治さんだった。
苦しそうに楽器を操る今の彼はまぎれもなくアーティストだ。


曲が終わろうとしていた。
まだか、彼はまだ現れないのか。


その頃、中居さんは自転車のトラブルに泣いていた。
もう間に合わないと諦めかけていた。


曲が終わり静まりかけたステージに再び曲が流れ始めた。
終わりのないメドレー。
トラブルを解消した中居さんがまた走り始める。


4人が、観客が、会場全体が彼の到着を待っていた。
しかし…。


FIVE RESPECT」の演奏が始まった。
彼はまだか、マッピーが姿をみせない。


もうダメなのか…。


その時、舞台にひとりの男が立った。
4人と同じ衣装に身を包んだ岡村隆史さんだった。


彼の動きが静から動に爆発的に変化する。
スゴイ!
4人に見劣りしないダンスは助っ人とは思えない。


早く来い、何をしている。
ステージはオマエを待っている。
岡村さんの心の声が聞こえるようだった。


そして、やっと中居さんは辿り着いた。
息も切れ切れに話す彼に他のメンバーが冷たくあたるのはお約束だった。
そうしなければ前夜から続けてきた演出が台無しになってしまうからだ。


そして今回の大掛かりな演出は終焉に向かう。
スマップがフルメンで歌う「トイレットペッパーマン」が始まった。
細い通路から中央の舞台に向かってうつむき加減にしなやかに歩いてくる5人の勇姿。
足りないピースが全て埋まったパズルの完璧さがそこにあった。


わたしは、今までの事が何もなかったかのようにピタリと息の合った5人に息を呑んだ。
これぞフルパワーの迫力だと思った。
男性歌手のライブで感極まったのは初めてだった。