転身②

前回は、ミニモニ。新曲「CRAZY ABOUT YOU」の感想と称し詞の内容に触れるうちに暴走し、
歌詞の中の女の子に書き込みを乗っ取られた感で終わってしまった。
今回は、ミニモニ。のイメージチェンジの理由について落ち着いて妄想してみたい。
(なんか久しぶりに妄想するよなぁ)


ミニモニ。とはどういうグループであるか。


通常、ハロプロで新ユニットが誕生するまでの流れは以下の通りと思われる。
(だいぶ大雑把かもしれないが)


   ①UFA内で新ユニットの企画案が採決される。
   ②つんく♂さんに企画が託される。
   ③つんく♂さんによるユニット名の決定及び人選がされる。
     (企画書にもう記載済みかもしれないが)
   ④楽曲、振り付けの完成。
   ⑤ユニットのメンバーに対するトレーニング。
   ⑥レコーディング、PV製作、メディア広告手配。
   ⑦デビュー


プッチモニタンポポはこの流れで誕生したユニットである。
しかし、ミニモニ。はこれを踏襲しない特殊なユニットだった。


ミニモニ。結成までの経緯は下記の通り。


   2000/6/25   「ハロモニ。」アームレスリング大会で矢口、辻、加護
             (ヤングモーニングチーム)が優勝する。


   2000/7/15   「Hello! Project 2000」大阪城ホール公演に矢口、辻、加護によるミニモニ。
            未公認で初登場。
            当時の矢口のコメント:
               「勝手に作ったユニットなので、つんく♂さんには内緒にしてください。」
            以降、未公認だが「ハロモニ。」で自分たちのコーナー獲得。


   2000/10/15   正式コーナー「ミニモニ。ちっちゃ〜」スタート。
             4人目のメンバー探しでヤワラちゃんをスカウトしようとする。(無謀)
             矢口あくまでも身長にこだわる。


   2000/10/20   ココナッツ娘。メンバー・ミカのミニモニ。加入が発表された。
             10/22の「ハロモニ。」に4人で初登場。


   2000/10/24   「おはスタ」でベッキーと共につんく♂さんに公認要請(直訴)
             つんく♂さんに認められる。


   2001/01/17   「ミニモニ。ジャンケンぴょん!/春夏秋冬大好っき!」発売。


前述からわかるようにミニモニ。ハロプロ唯一のモーニング娘。により生み出されたユニットだった。
そしてデビュー曲「ミニモニ。ジャンケンぴょん!/春夏秋冬大好っき!」が子供層で爆発的な人気を呼ぶ。
ミニモニ。が子供層をターゲットにしたユニットと位置づけられた理由がここにある。


ミニモニ。(矢口時代)の楽曲は以下の通り。(純粋なミニモニ。の楽曲のみ)


   2001/01/17   ミニモニ。ジャンケンぴょん!/春夏秋冬大好っき!
   2001/09/12   ミニモニ。テレフォン!リンリンリン/ミニモニ。バスガイド
   2002/01/30   ミニモニ。ひなまつり!/ミニ。ストロべリ〜パイ
   2002/11/27   げんき印の大盛りソング/お菓子はおっかすぃ〜


この後、2003/02/02の大阪厚生年金会館ハロコン最終日をもって矢口がミニモニ。
卒業しミカがリーダーとなる。新メンとして高橋愛が参入する


ミニモニ。(ミカ時代)の楽曲は以下の通り。


   2003/04/09   ロックンロール県庁所在地〜おぼえちゃいなシリーズ〜
   2003/05/14   ミニモニ。数え歌〜お風呂ば〜じょん〜
              ミニモニ。数え歌〜デートば〜じょん〜


そして、今回の「CRAZY ABOUT YOU」のリリースとなる。


前述の内容をもとに今回のイメージチェンジの理由を想定してみる。


思うにミニモニ。は本当に子供層向けのユニットだったのだろうか。
たまたまデビュー曲が子供層に受け入れられイメージが定着してしまった訳だが
本来はモーニング娘。の凝縮版、”ちっちゃな私たちでもこんな凄い事ができるんだ”というのを
見せるために矢口真里が作り上げたユニットだったはずである。
よって、イメージチェンジというよりも軌道の修正が今回の本当の目的なのではないだろうか。


本来であれば、矢口真里自身がこれをしたかったのだろう。
けれど、子供層向けユニットのイメージが定着してしまったためにそれが出来なかったのだと思う。
自分の遣り残した仕事はミカに託された。
ミニモニ。矢口真里が築いたユニットだったが、ミカに世代交代された事で今迄の流れを変えるきっかけが
出来上がる。
ミニモニ。がはっきりと意思表示をする時がきたのだ。


ミニモニ。モーニング娘。の凝縮版とする意気込みが今回の楽曲「CRAZY ABOUT YOU」には
見られると思う。
それぞれの得意分野を生かしたパート割、ミカは流暢な英語で挑み、迫力のある声質で
高橋・辻が曲を盛り上げ、加護が震えるまでの切なさを表現する。
パートの切り替えが鮮烈なため曲に深みが生まれるのだ。
まさに、”これがモーニング娘。だ”と思わせる完成度である。


前回も書いた事だが今回のイメージチェンジによって子供層の人気が落ちるとは思えない。
何故ならばミニモニ。のユニットとしての完成度が前に比べ格段によくなったからだ。
感受性豊かな子供にそれがわからないはずはないと思っている。
もしかしたら、今までよりもファン層が拡がるかもしれない。


最後に、わたしは矢口真里モーニング娘。で終わる人間ではないと思っている。
彼女のものごし、判断能力(先見)は他のメンバーをはるかに越えており、表現する側よりも
導く側、企画する側で本領を発揮できる逸材であり、理論の押し付けでない生きた指導のできる
人間になれると思えるのだ。
ヲタの立場を越えて彼女の今後に期待したい。