カントリー娘。から見るユニット像


カントリー娘。の強さについて考える。


田中義剛プロデュースによる「半農半芸」をコンセプトにしたアイドルグループ。
スゴイ企画だった。
当時、わたしもこの番組を見ていたから彼女たちの頑張りは心に残っている。


不慮の事故。
彼女たちを信じられない不幸が襲った。
この企画はこれで終わりだと思った。
事実、わたしはこの後彼女たちを見ていない。
(単純にわたしが彼女たちを見る機会に恵まれなかっただけなのだが)


誠に申し訳ない話だが、わたしがこのユニットをよく知るようになったのは
石川梨華を通じてだ。
そして、おぼろげに当時の記憶が蘇ってきた。


あの娘たち、ずっと頑張っていたんだ…
少しの間感傷にひたっていたが、どこか違和感を感じた。


カントリー娘。って、この娘たちだっけ?


当たり前だ。
わたしがカントリー娘。に再会したのは、石川梨華がサポートに入って後期
もうオリジナルのメンバーがいなくなっていたのだ。


ヲタさんたちのサイトを訪ねながら彼女たちの生き様を追ってみた。


   1999年 4月  初代メンバー決定(戸田鈴音柳原尋美小林梓
   1999年 7月  柳原尋美が交通事故死
         一週間後、インディーズデビュー
   1999年 8月  小林梓が脱退、りんね戸田鈴音)一人となる
   2000年 5月  あさみが加入
   2001年 4月  石川梨華がサポートに入り、メジャーデビュー
   2001年12月  里田まいが加入
   2002年12月  りんねが脱退(オリジナルメンバーがいなくなる)
   2003年 5月  みうな(斉藤美海)が加入


愕然とする。
激動と動乱、波乱万丈を絵に描いたようなユニットなのだ。


楽曲としての特徴はどうか。


   デビュー当時   …  のんびり、さわやかな曲調
   石川梨華参入時  …  プリティ路線
   里田まい加入後  …  セクシー系


めまぐるしくカラーが変わっていく。
ユニットが奏でる曲のテンポがデビュー当時からどんどん加速し続けているのだ。
構成するメンバーが代わることによる当然のメタモルフォーゼといえた。


ここまで書いて面白い事に気付いた。
ハロプロにはカントリー娘。の対極を成すユニットがいる。
メロン記念日だ。


カントリー娘。
   常に変体を繰り返し成長し続けるユニット。
   既成がないためどのように変化しようと完成形であり、現状で最大の
   効果を発揮させる事ができる。


メロン記念日
   デビュー以来メンバーが交代していないユニット。
   オリジナルにこだわる事で仲間意識が強くなり、それが、お互いを
   向上させる効果を生んでいる。結果、楽曲の熟成を増す事ができる。


カントリー娘。について書くつもりであったが、とんでもないところに辿り
着いてしまった。
ハロープロジェクトの母体となる2ユニットが生き残った理由。
それを踏まえれば、モーニング娘。に抱いている不安の意味も見えてくる。


核。
ユニットが目指すもの。
一番大事なものが今のモーニング娘。から見えてこないのだ。
だから、UFAがどんなアプローチを仕掛けても全て刹那的に映ってしまう。


モーニング娘。にとって最優先される事はユニットの目指すものを見つける事。
それが成せた時、モーニング娘。は蘇り次の段階に進む事ができるのだ。